想綴-SOUTEI

日常を通り過ぎた誰も気に留めない瞬間

9.5.2022 不安の吸い取り紙

連休明けは身体に悪い。

休日が忙しすぎて体力を回復先させる暇もないと言えばその通りだけど、社会人らしい風貌をして話し方を整えて決められたルールに従わなきゃいけない壁があまりに高すぎて、これから一日社会の歯車になるのだ、がんばるぞ!…と思う間も無く心が折れてしまう。

そんな今朝、仕事の準備して家を出ようとした時にはやっぱり既に体力もメンタルもゼロ。あーあ、こりゃだめだわ…とソファに寝転んだら猫達が次々に飛び乗ってひっついてきた。

猫達がゴロゴロと喉を鳴らし僕の体に全身を擦り付ける様をながめていると、まるで吸い取り紙のように僕の不安を全身で引き受けてくれているようにも見える。彼女たちにそんなサービス精神がないのは百も承知だけど、この子たちに心配を押し付けたら悪いなぁと思い、重い腰をよっこら起こして仕事に向かうことにした。

うめき声をあげ、くしゃくしゃの髪と服をきてかろうじて日本語と英語がわかる労働ゾンビの出勤である。